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【民泊】トラブルの多い民泊業界に義務と罰則。

宿泊所

自宅の空いている部屋や空き家など、民家に短期間の間旅行者を宿泊させる民泊。これを取り締まる法律が無く、無法地帯化していた。民泊事業では近隣からの様々なクレームがあるが、国が認めていない新たな産業の為、どこの機関がクレームに対応するのかも定まっていなかった。また、2020年のオリンピック開催時には宿泊施設が不足するという試算もある。
これら様々な問題に対応すべく政府は2018年春の施行に向けて民泊法案を閣議決定した。この新たな法が施行されれば、国は民泊業界に"お墨付き"を与える事になる。

民泊トラブル

トラブルに悩む女性

民泊を行う場合、現行法(H29年3月)では旅館業法(簡易宿泊所)や消防法の基準をクリアする必要があった。これさえクリアすれば特別、オーナーや仲介業者を取り締まる法律は無く新規参入しやすい状況で、「誰でも始められる!」手軽な副業として事業を始める空室対策に困る家主や業者が増えた。
この業者の多くは日中サラリーマンをしていて、民泊を副業として行なっているケースが多く、ルールやノウハウが無い、宿泊業に関して素人が運営する事が多い。
文化の違う外国人相手の対応は様々で、深夜に宿泊客が騒いだりする騒音問題やゴミの捨て方など、近隣住民とのトラブルが絶えない状況だ。

民泊に関連するトラブルTOP5

民泊ポリスに寄せられるトラブル上位5つ

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(出典:民泊ポリス
1位のセキュリティー問題は深刻である。折角オートロックマンションに住んでいるのに、5〜6人の見知らぬ外国人の団体が3〜4日おきに建物内にやって来られては堪らない。

増える問い合わせ

当方も不動産業界の傍らで働いているが、一昨年から電話で「民泊可能な物件を探している」という問合せを受ける事が多くなっていた。条件は?と聞き返すと「広ければ良い」と簡単な条件。
とりあえず、会社の方針は「国が良いとも、ダメとも言っていない状況で、将来どう転ぶか分からない。民泊関係の話しは断る」というトップの判断があったのでその問合せを断った。

契約書の内容

契約書

現場にいる私としても、どのように契約書を作成したら良いのか判断が難しい。通常は禁止している、"転貸"を認める契約書を作るのかどうか?特別に文言を付け足す項目があるのか?など。現在、不動産業界でも明確な指針がない状態だ。
 
ちなみに政府が指定した民泊特区では、
民泊の認定を受けるには、賃貸借契約書に「民泊利用可能」と明確に定める必要があります。「転貸可能の承諾付き」や「住居以外で使用も可能」という条項だけでは、借りた人が認定を受ける事が出来ません。

このような記事を見つけた。この内容だと、"転貸可能"とするよりも"民泊利用可能"と記載する方が無難という事になる。

※転貸(てんたい)とは"また貸し"ということ。

業者とは

さて、この民泊新法の中身をおさらいしておこう。

  • 住宅宿泊事業者    →ホスト
  • 住宅宿泊管理業者→民泊運営代行会社
  • 住宅宿泊仲介業者→Airbnbなど、仲介サイトを運営又は、仲介を行う業者

民泊事業に関系してくるのは上記3者だ。これらの業者は民泊の届出又は登録をしなければ営業出来なくなる。

1.事業者(ホスト)

ホストは家主の事だ。自分の家や使っていない部屋を提供する者の事で、都道県知事への届出が必要となる。基本的に自宅に居ながら空いてる部屋を貸すという形態になる。宿泊客が泊まっている間は同居?していなければならない。

もしも届出住宅を不在にする場合又は、適切な管理数を超える場合は管理業者へ委託しなければならない。

2.管理業者(運営代行業者)

管理業者は事業者(ホスト)からの委託を受けて管理業務にあたる。管理業者は登録制で管轄は国土交通大臣となる。

不動産(賃貸)管理会社のようなものとイメージ出来る。今後このポジションには不動産会社が多く参入してきそうな位置だ。

3.仲介業者

利用者(お客)とホストを繋ぐ役目だ。主に仲介サイトなどで業務を行う事になる。ここも不動産会社がうまく参入出来そうなポジションだ。仲介業者も登録制で管轄は観光長官となる。

 

義務

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民泊業務を適正・健全に行うために、業者には義務が発生します。
  • 衛生確保措置・騒音防止のための説明
  • 苦情への対応
  • 宿泊者名簿の作成・備え付け
  • 標識の掲示
また、届けられた物件の1年間で泊まれる日数に上限があり、年間180日(泊)となっている。上限を超えて宿泊する事は出来ない。

罰則

違反した場合の罰則は重い。
  • ホストが違反した場合。6ヶ月以下の懲役、100万円以下の罰金
  • 仲介・管理業者が違反した場合、1年以下の懲役、100万円以下の罰金
となる。懲役刑があります。

最後に

この法律には年間180日しか部屋を提供出来ないというリミットがあります。「定期借家契約なら自由に契約期間を設定出来るし、180日を超えてもこれを使って業務を継続出来るんじゃね?」という声も聞こえそうだが、定借は生活するための部屋を借りる契約です。利用者の生活の拠点がそこに無いとダメです。よって旅館業法の適用を受けなければなりません。お気をつけ下さい。