実際のビジネスやアフィリエイトでも使いたい「マーケティング・心理学」、「ドア・イン・ザ・フェイス」について説明します。
この手法は、頼み事での交渉で成功率(コンバージョン率)を高める事が目的です。仕事やアフィリエイトのみならず、家庭、恋愛でも応用が出来ます。
1.ドア・イン・ザ・フェイスとは!?
これは、「要求するハードルを下げて本来の目的を達成する」という手法です。
どういう事かと言うと、妻「今度の連休は旅行に連れてって」、夫「旅行はちょっと...」、妻「じゃあ、遊園地は?」、夫「遊園地なら良いよ」というような感じです。
会話の中でハードルが下がっていますね。
他の例としては、夫「お小遣いを2万円増やしてくれないかな?」、妻「無理!」、夫「頼むよ~。...じゃあ、5千円だけでも」、妻「ん~。しょうがないね。5千円だけだよ。」という感じです。
(お小遣いアップも可能か!?)
最初の要求は、本来の要求よりも高い位置から始まるのです。使い方のニュアンスはこんな感じです。
他にも、上司「○○さん、今日2時間残業できる?」、○○さん「すみません。今日は...」、上司「なんとか、30分だけでもできないかな?」、○○さん「30分だけなら」
最初の交渉のハードルは高い位置から始めるのです。
1-1.アンカリング効果との違い
この手法は前回取り上げた手法「お客の商品購入率を高める数字の使い方「アンカリング効果」」にも似ていますね。アンカリング効果との違いは、アンカリング効果はアンカー(基準)となる数字を提示する事が必須であることです。
金額等の数字が重要であるアンカリングに対し、ドア・イン・ザ・フェイスでは頼みごとであれば数字は必要ではありません。必要なのは要求の度合と、頼み事である事です。
例えば、妻「食事の後お皿洗ってくれない?」、夫「え~。お皿洗うの~?」、妻「分かった。じゃあ、洗わなくていいから。流しまでお皿運んでくれない?」、夫「(それくらいなら)分かった。運ぶ」という感じで、要求が下がっていることが重要です。
まとめ
ドア・イン・ザ・フェイスは、譲歩的要請法とも呼ばれ、譲歩(妥協)された頼みごと(要請)に対して相手が応えやすくなるという手法です。
そのコツは
- 最初は受け入れないであろう大きな要求をして断らせる。
- 2度目はハードルを下げた要求を出す(本来の目的であること)
この2点です。
人は頼み事を断ると「悪いことをした」という軽い罪悪感を感じます。そこで、すかさず要求のハードルが下がったものが提示されると、「これぐらいなら応えられそうだ」と、最初よりは要求が軽く感じ、それに応えようとする心理が働くのです。