ちわ。SOです。
今回は宅建試験対策。民法初学者向けのコンテンツです。文章理解のヒントになれば幸いです。
宅建の試験では50問中14問も出題される民法。この民法をある程度の点数(9点前後)を取らないと合格は正直難しい。
民法の攻略は宅建試験合格に必要な要素なのです。
しかし、その独特の言い回しと専門用語で理解するのが難しい分野でもあります。問題を解く前に、文章が理解出来ないと正解も導けません。
そこで、この記事では基礎中の基礎!として
▶︎法律系でよく使う専門用語(テクニカルターム)を分かりやすく解説
していく。
法律用語解説
専門用語を解説するその前に、以下のやりとりを読んでから進んで下さい。
この前Aさんの車に試乗させてもらったんだけど、超〜カッコイイ車だったよ!
ねぇ。Aさんのあのカッコイイ外車はレンタカーだって知ってた?
えっ!?あれ、レンタカーなの?知らなかった。
試乗って。車探してるなら、今買い換え考えてるし、私の車格安で譲ってあげようか?
え!?マジ?買う買う!
言っとくけどエアコン壊れてるからね
…
この2人の会話の意思表示を例にして、よく出てくる用語を解説していきます。
善意と悪意
法律用語としての善意(ぜんい)と悪意(あくい)は世間一般で言われる良い・悪いの善と悪の概念ではありません。ここでは、ある事情を「知っている」又は「知らない」の意味です。上記の会話のように、Aさんの車がレンタカーである事を知らなかったと言う男性は、その外車はAさんの所有する車だと思っていたと言うことですね。
この様にある事情や事実について知らない事を善意といい、逆に、知っている事を悪意と言います。
結果この男性は、「知らなかった」ので善意となります。
過失と無過失
過失(かしつ)とは不注意だと思って下さい。落ち度とも言う。必要な注意を怠った場合を「有過失(ゆうかしつ)」又は「過失がある」と表現されます。逆に過失がない事を「無過失(むかしつ)」又は「過失無く」と表現されます。上記の会話を例にすると、男性は、Aさんの車がレンタカーであることを知らなかった。その事について善意なのですが、レンタカーの場合はナンバーに表示される仮名が「わ」や「れ」なので、その外観を少し注意して見ればすぐ分かりますよね。
この様に注意して見れば事実が分かるのにもかかわらず、その注意を怠った事を「過失がある」、又は「有過失」と言います。
債権者と債務者
債権者(さいけんしゃ)とは権利を有する者で、債務者(さいむしゃ)は義務を負う者です。債権は権利、債務は義務とイメージして下さい。上記の会話で女性は、車を男性に売る事になりましたね。そこで女性は車の売却代金を受取る権利=債権を有するわけです。一方の男性は代金を支払う義務=債務が発生します。
何となくイメージできましたか?
ここからが大事です。売買という行為はその逆も同時に存在します。
女性は車を男性に引き渡す債務=義務を負い、男性は車を引き渡してもらう権利=債権があります。
2人の債権
車を渡してくれ!
代金を支払って!
2人の債務
お金を支払います
車を渡します
このように、互いに債権・債務があるんです。
履行と不履行
履行(りこう)とは、「約束したある事を実際に行うこと」です。自分の債務の内容を実行する事がそれにあたります。上記2人の会話で例えると、男性なら「代金を支払う」ことが履行となり、女性の場合は「車を引き渡す」ことが履行となります。
逆に、義務を履行しない場合に不履行(ふりこう)と言います。債務不履行って聞いた事ありますよね?それです。
やるべき事をやってないってことですね。
瑕疵
瑕疵(かし)とは、傷や欠点、欠陥の事を言います。本来備わっているであろう性能や機能が失われている状態だと考えて下さい。
上記2人の会話では、車のエアコンが壊れている事が瑕疵にあたります。
また、2人の会話では売主の方から瑕疵を告げたが、売主が告げない場合で、買主が注意して見ても見つけることが出来なかった場合の「隠れた瑕疵」というものもある。
最後に
ここで説明した専門用語は基礎中の基礎です。実際の問題でも文中に出てくる頻度の高い言葉なので、ちゃんと理解しないと何を問われているのか分からず正解を導き出すことができません。
民法の初学者は、分からない単語が出てきたらその意味を理解するところから始めることがベターです。